海神祭
そんなわけで、俺たち世界司書は慰安旅行でブルーインブルーに来ているわけだが。
今、このあたりで行われている『海神祭』は、こんな伝説に由来するらしい。
むかしむかし、世界にまだ陸地が多かった頃。
ある日、空から太陽が消え、月が消え、星が消えてしまった。
人々が困っていると、海から神様の使いがやってきて、
神の力が宿った鈴をくれた。
その鈴を鳴らすと、空が晴れ渡って、星が輝き始めた。
それで、鈴を鳴らして、海の神さまに感謝しようってことらしいんだが……
でも、よく考えてみてくれ。
ブルーインブルーはかつて、
壱番世界と同等かそれ以上の高度な文明が栄えていたらしい。
そう考えると、もしかしたらこの伝説も、その真相は……
……なんてことを考えてみるのも、ちょっと面白いよな。
ま、せっかくだし、俺も祭を楽しませてもらうかね。