オープニング

「やっと来たな、ほかの競技はどうだった?」
 アリオが皆を迎えてくれたのは、モフトピアのとある浮島。
 ここで次なる競技「レインボウスライダー」が行われるという。

「見てくれ、この島の端っこから虹が出てるだろ? あれ、さわれるんだぜ、不思議だよな! この競技はあの『虹の滑り台』を滑ってそのスピードを競うんだ!」

 虹を滑り降りると、別の浮島に降り立つことができる。
 そこは一面のお花畑で、一番最初に到着したロストナンバーには、待っていたアニモフから歓迎の花を手渡される。
 虹の滑り台は数名が降りられる程度の幅しかないので、ランダムに数名ずつがいちどに滑る。
 各組でトップになった1名が、花をもらえて、その回のレースの勝者になるというわけだ。

「でも気をつけてくれよ。あんまりスピードを出しすぎると、コースアウトしちゃうから」
 勢いがつきすぎると、滑り台から飛び出してしまう。
 もっとも、周囲の雲がトランポリンのようになっているので、危険はないが、雲にバウンドして飛んでいった先にはなにがあるかわからない。もちろんコースアウトすれば失格だ。

「さあ、はじめようぜ。誰から行く?」
 そしてロストナンバーたちが支度をはじめたとき、アニモフの一団がやってきた。
 かれらはよく理解していないまま、虹を滑ろうとするロストナンバーたちにまとわりつきはじめるのだった――。

ご案内

モフトピアの浮島で、さわれる虹を滑り降り、そのスピードを競います。おもしろがってアニモフも一緒に滑ろうとします。スピードを出しすぎるとコースアウトしますが、ふわふわの雲が受け止めてくれるので大丈夫!

この競技はフリーシナリオ形式で行います。

プレイングを送信した人はランダムに何名かずつの組に振り分けられ、組内での順位を競います。

ノベル

「じゃあ、組み分けするから、このクジを引いてくれ」
 アリオが世界図書館のロストナンバーにクジを引かせているのを、イムとメムたちは遠目に見守っている。
「おい、また何か始まるみたいたぞ」
「次は絶対に負けないんだから!」
「……まさか次の競技にも参加するつもりなのか?」
 ジルヴァが付き合いきれないといった声を出したが、
「あたりまえでしょ、負けたまま帰れやしないよ!」
 メムが気炎を上げる。
 と、そこへ近づいてくる影があった。
「迎えにきました。……何をしているんですか。そろそろ帰還の準備をしてくださいよ」
 茫洋としたとらえどころのない容貌をした、ひとりの男である。
 そして、その肩にあたりに、おとぎ話の妖精のような姿の少女がいた。
「あっ、ウォスティ・ベル。今からあの虹を滑り降りるレースがあるんだって!」
「お願い、シェイムレス・ビイも力を貸して!」
「いいわよ。レースですって。面白そうじゃない?」
「あなたたち……」

 参加者を均等に配分し、10人ずつ、12回のレースが行われることになった。
 奇しくもロストレイルの台数と同じだ。
 かくして、モフトピアを舞台にした、熱い戦いの幕が上がる――。

~第1レース~

「俺たちの組が最初のレースになったから、みんな準備してくれ」
 アリオが声をかけた。
「あっ、もうスタートみたいだから行かなくちゃ。……よろしくね」
 皆に手作りのスコーンをふるまっていたサシャ・エルガシャが、一緒に滑ることになったアルパカアニモフとともに出発地点へ並ぶ。
「けっこう、高いのう……」
 ジュリエッタ・凛・アヴェルリーノが雲の端から下をのぞきこむ。
 10人がスタート地点に並ぶと、アニモフたちがわっと寄ってきた。
「なんだこの鬱陶しい毛玉ども! てめえら邪魔だ離れろ寄んな窒息圧死しちまうだろーが!」
 アニモフにたかられて悪態をつくファルファレロ・ロッソが、威嚇のためか、偶発的にか、空に向かって魔力弾撃を撃つ。
 パン!――と、銃声が響くや、それをスタートの合図と思い込んだアニモフたちが一斉に飛び出し、さながらアニモフの洪水に押し出されるように全員がスタートしてしまった。
「ま、待て、てめぇら、うおおお!?」
 毛玉の波に呑み込まれて、ファルファレロの姿が見えなくなったが、どうやらそのまま滑り台の脇からこぼれおちていってしまったようだ。

 群れの中から飛び出したのはチェガル フランチェスカ。
「ほらほらー、モフトピアじゃこんなに速いのなかなか楽しめないでしょー?」
 連れのアニモフに声をかけながら、電磁加速で急カーブも難なく曲がる……はずであったが、
「全速全壊! モフトピア鉄道111、超特急で参りまーす!」
 背中に大勢のアニモフを乗せ、腹ばいになった一一 一が後方から突っ込んできた。そのままコースの端から飛び出してゆく。

 こぼれおちるべきものたちは落ちたあと、適切な人数になったコースのうえを、あとの7人が滑り降りてゆく。
「コメット・ファイトで魅せたシルバーキャット・テクニック、ここでも魅せてあげるよ!」
 アルド・ヴェルクアベルは、かつてここモフトピアで流星に乗るレースに参加した経験を思い出し、華麗なスライディングを魅せた。スピードがつきすぎて飛び出すかと見えると、くるりと宙返りしてコースに復帰するなどして観ているものたちを沸かせる。
 ディーナ・ティモネンは、膝をうえにアニモフを座らせて滑っているだけだが、バランスをとるのが巧みなのか、安定した滑りでどんどん加速していた。アニモフをぎゅっと抱きしめ、楽しそうである。
 そしてラストでとうとうディーナがアルドを抜いてしまい、ゴール。アルドは惜しくも2位であった。

参加レース参加者順位
第1レースディーナ・ティモネン(cnuc9362)1位
第1レースアルド・ヴェルクアベル(cynd7157)2位
第1レースジュリエッタ・凛・アヴェルリーノ(cppx6659)3位
第1レースサシャ・エルガシャ(chsz4170)4位
第1レースリオン・L・C・ポンダンス(carw1169)5位
第1レース飛田 アリオ(capb4508)6位
第1レースニワトコ(cauv4259)7位
第1レースファルファレロ・ロッソ(cntx1799)コースアウト
第1レースチェガル フランチェスカ(cbnu9790)コースアウト
第1レース一一 一(cexe9619)コースアウト

~第2レース~

 第1レースの様子を観ていたなら、意外とこの競技が過酷であることがわかっただろう。
 コースアウトしてもふかふかの雲に受け止めてもらえるため怪我などはしないようだが、とにかくコースアウトしないようにするのが存外に難しい。特に、一緒に滑ろうとするアニモフがくせものなのだ。
「ええっと……。その、流石に全員は無理なので、すいませんけど1匹だけで」
「すまない、落とさずに一緒に滑る方法が思いつかなかった。他の子は後で一緒に滑ろう。ごめんね。平沢探偵社社員は約束を守る」
 福増 在利やナウラは自分も滑りたいというアニモフをうまくかわして、連れて滑る相棒をなんとかひとりに抑えていた。この判断は正しい。
「ちょ、重い、重いって!……せ、先着一名!先着一名様限定!」
 クロウ・ハーベストも、どうにかアニモフ山盛りになるのを免れる。
 一方、臣 燕は「メス限定だ!」と言い張って、女の子のアニモフのハーレムを形成していた。

 そして、各者一斉にスタート。
「ボクは一人で滑ってみようかな~。それじゃあマグロ選手、いっきま~す!!」
 マグロ・マーシュランドはアニモフを連れずにスタートしたつもりだが、いつのまにか背中に一匹乗っている。意識していないのがかえってよいのか、うまくバランスがとれていた。
 ファーヴニールは以前、知り合ったアニモフと。竜の翼で舵取りしながら滑り降りる。

「楽しいか?」
 蘇芳 鏡音は彼にしがみついているアニモフがきゃっきゃ言っているのを見て微笑ましげに目を細める。
 青い空に白い雲。美しくのどかなモフトピアの風景と、愛らしいアニモフ。
 ほんわかした気分のまま、しかし、加速度は容赦なく、彼をコース外に誘う――。
「俺絶叫系苦手だからあああああああ!」
 の声を残して、クロウ・ハーベストもコース外へ。
「うーわーっ、危なー!」
 レイド・グローリーベル・エルスノールはギリギリところで飛び出さずにすむが、同じカーブで日和坂 綾はアウトになった。
「……あー、もーっ!」
 優勝狙いだったのに!と空中で悔しがる綾の背中で、相棒のアニモフが綾をサーフボードにみたててバランスをとっていた。

参加レース参加者順位
第2レースレイド・グローリーベル・エルスノール(csty7042)1位
第2レース福増 在利(ctsw7326)2位
第2レースファーヴニール(ctpu9437)3位
第2レース臣 燕(cbcp5387)4位
第2レースマグロ・マーシュランド(csts1958)5位
第2レースナウラ(cfsd8718)6位
第2レース日和坂 綾(crvw8100)コースアウト
第2レースクロウ・ハーベスト(cztz6189)コースアウト
第2レース蘇芳 鏡音(cthp4451)コースアウト
第2レースティアラ・アレン(cytz1563) コースアウト

~第3レース~

「重い……」
 ブレイク・エルスノールをはじめ、第3レースの面々は軒なみアニモフ山盛りになっていた。
 ブレイクは少々いかつい外見のガーゴイル、ラドを連れているから、
『ココジャオレッチニビビッテ近寄ッテ来ネェンジャネ?』
「……ラドを可愛く彫刻し直さなきゃだめかー」
 などと言い合っていたのだが、先のレースに出たレイドが、「あのオニイサンが一緒に滑ってくれるって!」とアニモフに吹き込んだせいで、アニモフにたかられていた。
 綾賀城 流は、アニモフのひとりに袖をひかれ、
「いっしょに滑ってほしいの。旅人さんといっしょじゃないとレースに出られないんでしょ?」
 と、つぶらな瞳でうったえられた。べつだんそんな決まりはないのだが、にこりと微笑みを返して頷いた。
「いいとも。一緒に出ようか?」
「ホント? わーい、滑ってくれるって!!」
 アニモフが手招きすると、近くの木陰で様子を見ていたらしい団体がどっと姿を見せて、てんこ盛りのアニモフを連れて滑るはめになった。

 遠目にはアニモフの塊にしか見えない面々によるスタートだ。
「前見えてるヤツ、コース案内頼むぞー、出ないと落ちるぞコレ!?」
「うぉおい、落ちるな身を乗り出すな、あばばばば?!」
 オルグ・ラルヴァローグと、坂上 健は、ともに前が見えていない。もはや運に任せるしかない状態だ。
「目が!目がぁあああ~!!」
 最初の犠牲者はリーミン。顔の前にアニモフに張り付かれ、コースから飛び出した表紙に山盛りのアニモフたちはバラバラになり、流星群のように雲間に降り注ぐ。
 歓声をあげながらパティ・セラフィナクルがそのあとに続き、ハイユ・ティップラルが豊満な胸を揺らしながらコースアウトしたあと、ヴァリオ・ゴルドベルグは大量のアニモフを抱えながらも慎重に滑ってゆく。
 しかし結局、アニモフを盛られながらもいちばんにゴールしたのはブレイクだ。
 ヴァリオは、勝敗はともかく1位の花がもらえなかったので、ともに滑ったアニモフに、あの花が咲いている花畑の場所を聞く。せっかくだし、同居人に花を持って帰ってやろうと思って、だ。

参加レース参加者順位
第3レースブレイク・エルスノール(cybt3247)1位
第3レース綾賀城 流(czze5998)2位
第3レースオルグ・ラルヴァローグ(cuxr9072)3位
第3レース坂上 健(czzp3547)4位
第3レースヴァリオ・ゴルドベルグ(cdym6275)5位
第3レースナイン・シックスショット・ハスラー(csfw3962)6位
第3レースリーミン(cawm6497)コースアウト
第3レースハイユ・ティップラル(cxda9871)コースアウト
第3レースパティ・セラフィナクル(cchm6480)コースアウト
第3レースフェイ・ヌール(cmmm4223) コースアウト

~第4レース~

「どォせお遊びなンだろォ? それなら派手にぶっ散らばろうゼ、ゲヒャヒャヒャヒャ!! 俺サマは半径50m最強の魔術師だからヨ…ついでにハイパーなエアジェットコースターもオマケしてや――」
 滑り降りながらESPでアニモフたちを空中にくるくる飛ばせていたジャック・ハートだが、ふいにその効力がうしなわれ、ジャック自身、哄笑の尾を引きながらコース外へと飛び出していった。
「活目せよ、最後の刻は来たれり」
 最後の魔女の宣言により、彼女以外がふるうすべての魔法的な力が無効となったからだった。
「この選ばれしアニモフと共に、私は世界の最後へと駆け下りる。その時こそ永き旅は終わりを告げ……、ええと、何だったかな?」
 アニモフを抱きながら、するすると滑り降りてゆく最後の魔女の安定感。

 クアール・ディクローズはアニモフに加え、いつものお供、ウルズとラクズを連れて滑る。
 虹の滑り台から見渡すモフトピアの風景はまさに絶景。夢のように美しい光景で、風も心地よく、勝敗などもはやどうでもいいという気分にさせられる。
 ロジオン・アガンべギャンも同じ気持だ。
 背中のネコ型アニモフを振り返り、気にしつつ、巧みに加速しながら滑り降りていった。
「あ、もふもふふわふわしてて可愛いー♪」
『なに言ってんだよ、ティーのばかぁぁぁっ!』
 ニッティ・アーレハインがアニモフをかわいがるものだから、使い魔のカインがやきもちを焼いてフーッと唸る。あはは、ごめんごめん、と言いながら、さして気にせず、ニッティは滑る。

「はい、本郷幸吉郎です! わたくし本日は異世界横断運動会の、モフトピアで催されます、レインボウスライダーに参加することとなりました! 今!まさに!今回のパートナーとなって下さいましたイノシシアニモフのパーシヴァルさんと、ぉおぉおおおお」
 豪快にコースを飛び出す本郷幸吉郎と、アニモフ。
「ただいま、コースアウト中です! あっ、エレナさん、一言!一言お願いします!」
「風になるーーー♪」
 幸吉郎に並んで空をかける、背中にうさぎ型リュック、胸にうさぎ型アニモフを抱いたエレナが、幸吉郎の空中インタビューに元気よく答えた。

参加レース参加者順位
第4レース最後の魔女(crpm1753)1位
第4レースクアール・ディクローズ(ctpw8917)2位
第4レースハオ(cxds3761) 3位
第4レースロジオン・アガンべギャン(cyzz6000)4位
第4レースニッティ・アーレハイン(cesv3578)5位
第4レース妓紹(cnax1695)6位
第4レースジャック・ハート(cbzs7269)コースアウト
第4レースモルティ・ゼグレイン(cwrh9914)コースアウト
第4レース本郷 幸吉郎(cfph5745)コースアウト
第4レースエレナ(czrm2639)コースアウト

~第5レース~

 アルウィン・ランズウィックはしゃぎながら、アニモフたちにロープを握らせる。
「みんな、くっつけくっつけ! 仲良し列車、達者するぞー!」
 電車ごっこの要領で一列になり、スタートの合図とともに駈け出す。
 最初の一歩から、つるりと滑って、そのまま豪速のジェットコースターと化した。
「ぽっぽー! ぽっぽー! ぽっ……ぷおおぉぉー!!」
 歓声とも悲鳴ともつかぬ声とともにモフトピアの空を貫く!

「速度こそスピード!この私の華麗なるランディング、とくと目に焼きつけ歴史に刻むがいいわ!」
「負けるか!」
 蜘蛛の魔女とベルゼ・フェアグリッドが激しいデッドヒートを繰り広げている。
 ベルゼがアニモフを一匹だけ連れているのに対して、蜘蛛の魔女が単独(「この蜘蛛の魔女様にアニモフなぞいらぬ!」と寄ってくるアニモフを非情に蹴散らしたのだった)なぶんわずかに有利か。
「一等賞目指してイケイケゴーですよーー!」
 その背後からPNGがジェット噴射で迫る。
「そうそう、さっき練習したとおりにゃ、右に曲がるから身体を左に……」
「あっ、ごめんなさい! 勝負は非情なのですよーー!」
「にゃーーーっ!?」
 PNGが前をゆくフォッカーたちをはねとばした。
 そのうえ蜘蛛の魔女とベルゼの先頭組に突っ込み、もろともにコースの外へ。
 先頭集団軒並みリタイアの惨事かと思われたが、ベルゼは翼で滑空し、蜘蛛の魔女は糸を使ってコースへ戻る。

「あらあら、危ないわね。私たちは吹っ飛んじゃうと困るから、ぎゅっと手を繋いで、ゆっくりいこうね♪」
 そんな様子を見ながら、リーリス・キャロンはアニモフを抱きしめ、滑る。
「うふふふふ、楽しいね~♪ アニモフちゃんも楽しい?」
 陶酔したような表情のまま、ゆっくりゆっくり、滑り降りてゆくのだった。

参加レース参加者順位
第5レース蜘蛛の魔女(cpvd2879)1位
第5レースベルゼ・フェアグリッド(csrp5664)2位
第5レースロン(ctsc8895) 3位
第5レースドミナ・アウローラ(cmru3123)4位
第5レースギー・ビアンネートル(chba6213)5位
第5レース後島 志麻(cuve4820)6位
第5レースリーリス・キャロン(chse2070)7位
第5レースPNG(cptm5641)コースアウト
第5レースフォッカー(cxad2415)コースアウト
第5レースアルウィン・ランズウィック(ccnt8867)コースアウト

~第6レース~

 虹のうえを滑り降りることができるモフトピアだから、雲のうえでは跳ねることができる。
 ゆえにコースアウトしたものたちも、雲のうえでバウンドするだけで怪我ひとつしなかった。
 部分によっては雲の組成が違うのが、ずっぽり埋まってしまうこともあるようだが、いずれにせよ危険はない。モフトピアの不思議である。
「ひゃっほーい!! たーのしーいなー!!」
 ユーウォンは最初からそれが目的だったかのように雲へダイブ!
 いっしょに滑ったアニモフの群れもろとも、ぼよんぼよんと雲のうえを跳ねながら大笑いをしていた。
「っ!」
 深槌 流飛は雲の中に埋まってしまった。
 だから大量のアニモフを乗せて滑るなど無謀だったのだ――と思いながら雲から顔を出す。
 見れば、いっしょに落ちてきたアニモフたちはきゃっきゃと笑いながら、雲の中を泳ぎまわり、そして、すくって舐めている。
 舐めている……?
 思わず指にとって口にすると、甘い。まるでわたがしだ。
 あまりに不思議な世界。そして穏やかで、のどかな世界。ある種の感動とともに、楽しそうなアニモフを見て、流飛はまあ、いいか、と思う。

「よい子は真似しちゃダメですよー! でもヤッベエェ、ロックすぎる! たのしー!!」
 仁科 あかりはスケボーで滑り降りるというチャレンジャーだ。
 案の定、豪快にコースアウト。
 連れていたアニモフはやわらかそうな雲のうえへと放り投げた。
「ヘイ兄弟!楽しかったー? まーたねー!」

「急ぐ事なんてあらへん。折角やさかい、ゆっくり楽しく滑ろうなー」
 シャチはあくまで安全に行く。
「せや。滑り終わったら料理でも作って皆に御馳走しよかいな。どんな食材があったやろなー」
 などとのんきなことを言っているが、他は次々にコースアウトしているので、結果としてシャチは先頭に近い。
 彼のまえを行くのは鵜城木 天衣だけである。
 正確には、彼女が呼び出したスティラコサウルスも。
 全長6m・体重約3tの恐竜の背にのり、滑り降りる様は圧巻であった。途中、虹の滑り台がたわんで、あわやと思われたが、そのままゴールへ。
 どや顔の天衣だ。

参加レース参加者順位
第6レース鵜城木 天衣(ccnf3012)1位
第6レースシャチ(cvvp9290)2位
第6レースラファエル・フロイト(cytm2870) 3位
第6レースディガー(creh4322)4位
第6レース幸せの魔女(cyxm2318)5位
第6レース川原 撫子(cuee7619)6位
第6レース黒燐(cywe8728)7位
第6レース仁科 あかり(cedd2724)コースアウト
第6レースユーウォン(cxtf9831)コースアウト
第6レース深槌 流飛(cdfz2119)コースアウト

~第7レース~

「ひえええ……! こ、怖いいい!!」
 滑り台のかなり急な斜面の角度に、舞原 絵奈は足を竦ませる。
 しかし、そんな絵奈の様子を面白がってか、アニモフたちがまとわりついてきた。
「あったかい……お母さんに抱きしめられるってこんな感じなのかな……」
 落ち着きを取り戻したようだ。
「でも1人だけよ? 皆乗ったら、私つぶれちゃうわ」
 ティリクティアは連れていくアニモフを慎重に制限する。
「みんな準備はいい?」
 アリッサはこのレースに参加するらしい。
「グルル?」
 宇宙暗黒大怪獣 ディレドゾーアは、どうにか滑れるサイズまで自身を縮小させたあと、「ここを滑ればいいの?」といった様子。
「そうだよ。がんばろうね!」
 アリッサがにこりと笑った。

「みゅーーーっ!」
 スタート直後からのかなりの加速に、キリル・ディクローズが声をあげた。
「にゃ?」
 いっしょに滑っている黒猫のアニモフは意外に平気そうで、小首を傾げてキリルを見る。
「だ、だいじょうぶ……だいじょうぶ」
 自分に言い聞かせるように、キリルは応えた。
 アニモフとぎゅっと手をつなぎ、慎重に身体の重心を操って、カーブを曲ってゆく。
 その後方からティリクティアとドアマンが迫る。
「た、楽し……フハハハハハハ!」
 ドアマンのなかでなにかが覚醒したかのように笑いが漏れた。アニモフの塊に埋まりながら、視線が宙を見つめている。
「きゃっ!」
 ティリクティアはバランスを崩した拍子に、アニモフもろともごろごろと滑り台を転がし出した!
 ぐんぐん加速する。
「みゃあ!?」
 危ういところでキリルが衝突を避けたところ、そのままティリクティアは一直線にゴールへと。
「やったわぁぁぁぁ……」
 立ち上がるが、目が回ってふらふらだ。
 キリルに続き、3位で到着したドアマンは、謎の感動に滂沱の涙を流していた。

参加レース参加者順位
第7レースティリクティア(curp9866)1位
第7レースキリル・ディクローズ(crhc3278)2位
第7レースドアマン(cvyu5216)3位
第7レース宇宙暗黒大怪獣 ディレドゾーア(ctrt3329)4位
第7レースシュマイト・ハーケズヤ(cute5512)5位
第7レースネモ伯爵(cuft5882)6位
第7レースアリッサ・ベイフルック(cczt6339)7位
第7レース舞原 絵奈(csss4616)8位
第7レースアマムシ(cmaa2148)コースアウト
第7レース春秋 冬夏(csry1755)コースアウト

~第8レース~

「よーーーしっ! 1位だ! 1位だぞ……!」
 1位でゴールした喜びを全身にみなぎらせているのは世界樹旅団のイムである。
 先の『ロストレイルでGO!』ゲームでは遅れをとった。その雪辱を果たしたのだ。世界図書館のやつら、さぞ悔しがって……
「楽しかったですね~」
 にこにことアニモフたちと笑い合っている九條 稜輝。
「ケガなかった? よかったぁ。ゼシ、こわくて目をつぶっちゃったけど、いっしょにいてくれたら心強かったよ。ありがとうね。」
 ゼシカ・ホーエンハイムは連れのアニモフをなでている。
「おい! おまえたち! オレが1位になったんだぞ!」
「へえ、そうか、がんばったな!」
 と、Marcello・Kirsch。
 彼は寄ってきたアニモフたち――出場前に彼と滑りたいと言っていたアニモフたちをわしわしとなでてやっていた。いっしょに滑るひとりを決めるために競走をさせたら一生懸命に走る姿がかわいいことこのうえなかった。
「え……いや、がんばったとか、そういうことじゃなくて……がんばったけど……」
 調子が狂った様子のイム。
 誰か悔しがってくれないかと思って同じレースの出場者を見回すが……みな負けても楽しそうなのである。
「おっ、次のレースでメムが滑るみたいだぞ」
「な、なんか釈然としないな……!」

参加レース参加者順位
第8レースイム(世界樹旅団)1位
第8レース九條 稜輝(chmb8484)2位
第8レースゼシカ・ホーエンハイム(cahu8675)3位
第8レースMarcello・Kirsch(cvxy2123)4位
第8レース相沢 優(ctcn6216)5位
第8レース幽太郎・AHI/MD-01P(ccrp7008)6位
第8レースムシアメ(cmzz1926)7位
第8レース虎部 隆(cuxx6990)8位
第8レース山本 檸於(cfwt9682)コースアウト
第8レースワード・フェアグリッド(cfew3333)コースアウト

~第9レース~

「マフには絶対に負けてられないんだから……ッ!」
 それがハーミットの意気込みだ。目指すはもちろん1位である。
 心が痛まないでもないが、アニモフたちはすべて断り、レースに臨む。
「とにかく、ぜーったいに負けないっ!」
「私だって負けない!」
 見れば、世界樹旅団のメムも闘志をもやしてハーミットに並んできていた。そのあとをアーネスト・クロックラックが追う。
 世界樹旅団と競うのも大事だが、ハーミット的には自身の思惑がある。いずれにせよ勝てばいいのである。
 直線ではひたすら加速し、カーブでは慎重にバランスを操る。
 メムもそれによく着いてきていた。
 リエ・フーも後方から追い上げをはじめていたが、いかんせん、着いてきたパンダアニモフが今いち非協力的なのがわざわいした。もっちゃもっちゃと笹を頬張りながら、ふと目をとめたリエの勾玉に手を伸ばす。
「こら、動くな! ……って、この勾玉がそんな珍しいか? お袋の形見だ。物欲しそうに見てたってやんねーよ」
 なんとか追いつこうとするが差は開いてゆく。

「もう一息!」
 ハーミットがゴール目前、となったそのとき、突如としてその視界にアーネストが出現した。
「!?」
「なによ今の! なんかズルした! ズルしたでしょ!」
 メムがわめいたが、アーネストは微笑を残してゴールへと。
 なんらかのツーリストの特殊能力だろうが……そんなわけで、すんでの差でアーネスト、ハーミット、メムの順になった。

「もうちょっとで1位だったのに~」
 悔しがるメムの姿を、その後ろから到着したアマリリス・リーゼンブルグが見遣る。
 ふっ、と彼女の口元に笑みがやどった。
 ちょん、ちょん、とメムの肩を何者かがつつく。
「なによ! ……って、ええええええ!?」
 振り返ったメムが目にしたのは、見上げるほどの巨大なアニモフだった。
 きゃーーっと悲鳴をあげて逃げるメムの姿を、世界図書館の面々は不思議そうに見送る。巨大アニモフはアマリリスの幻術によるイタズラだった。

 そのとき、パァン、と大きな音がして、モフトピアの空に花火が爆ぜた。
 スイート・ピーがスライダーの途中から打ち上げたのだ。
 花火の下を、楽しそうな声をあげながら、アニモフたちとともに雲のうえに落ちてゆくスイートの姿が見えた。

参加レース参加者順位
第9レースアーネスト・クロックラック(cyaw7336)1位
第9レースハーミット(cryv6888)2位
第9レースメム(世界樹旅団)3位
第9レースアマリリス・リーゼンブルグ(cbfm8372)4位
第9レースリエ・フー(cfrd1035)5位
第9レース黄燐(cwxm2613)6位
第9レース冬路 友護(cpvt3946)7位
第9レースミア・リース(cbut1169)8位
第9レース医龍・KSC/AW-05S(ctdh1944)9位
第9レーススイート・ピー(cmmv3920)コースアウト

~第10レース~

 次のレースはかなりの波瀾となった。
 『ロストレイルでGO!』にも参加していた世界樹旅団のツーリスト、ジルヴァがつくりだした人形たちが参加者たちを攻撃しはじめたからだ。
「卑怯な……! 完全に反則だぞ」
 デュネイオリスは、通常ならコースアウトしようが自身の翼で復帰できるところ、跳ね飛ばされたアニモフを助けに入ったため、背が雲についてしまい、コースアウトと判定された。
 腕のなかで、助けられたアニモフがなにかの遊びだと思っているのか、きゃいきゃい笑っているのがまだしも救いだ。
 ヘルウェンディ・ブルックリンは、コース上から観客に手を振るくらいの余裕を見せていたが、ジルヴァの人形がすれ違いざまスカートをめくりあげたのに気をとられ、転落した。
「なんてことするのよ……!」
 落ちながら、スカートの中を見られないようにセクタンでガードする。
「あ、ちょ、兜が……! 待って、待ってぇーっ!」
 セルゲイ・フィードリッツはジルヴァの人形にぶつかられた拍子に兜を落としてしまい、転がるそれを追ってコースから外れてしまった。
 シィーロ・ブランカは当初はトップだったのに、加速がつきすぎたところを襲われてコースアウト。
 そしてフカ・マーシュランドは敵の攻撃とは特に関係なくアニモフの重みでコースアウトしていた。

「これはひどい。騎士道にかなっておらんな」
 5人もの犠牲者(本当は1人は違う)が出た時点で、ジョヴァンニ・コルレオーネは眉をひそめた。
 さきほどまでいっしょに滑るアニモフに孫娘の写真を見せて見合いをすすめていた(?)が、一転、表情を引き締める。
「ジルヴァとやら、なぜ正々堂々と勝負できない」
「うるせぇよ。じいさんはすっこんでな!」
 ジルヴァは尻の下に自身の人形を敷いてバランスをとらせている。
 さらに、彼が命じると、別の人形たちが後方からくるジョヴァンニたちに襲いかかる。
 それをかわしたジョヴァンニは、うしろの仲間に声を張り上げた。
「慌てるな。大した攻撃ではない。一定のリズムで跳ねているだけじゃからタイミングを読めばかわせるぞ!」
「オッケー!」
 竜形態のカルム・ライズンは背中にアニモフを乗せながらも、翼や尾で上手にバランスをとり、攻撃を避けた。
「みんな協力して。さ、右!左!左!」
 月見里 咲夜はアニモフに指示を出してバランスを操る。
「っと、危ない」
 イェンス・カルヴィネンはとっさに連れのアニモフを脚のあいだに座らせ、自分は腕でバランスをとって追突を避けた。
「くそ、あいつら……っと、しまっ――たぁ!」
 振り返ってその様子を見ていたジルヴァは、ゴール直前で自分でバランスを崩し、自滅してしまった。
 ジョヴァンニたちがそのあとから次々にゴールしていく。

参加レース参加者順位
第10レースジョヴァンニ・コルレオーネ(ctnc6517)1位
第10レースカルム・ライズン(caer5532)2位
第10レース月見里 咲夜(ccxv5171)3位
第10レースイェンス・カルヴィネン(cxtp4628)4位
第10レースヘルウェンディ・ブルックリン(cxsh5984)コースアウト
第10レースデュネイオリス(caev4122)コースアウト
第10レースシィーロ・ブランカ(ccvx7687)コースアウト
第10レースフカ・マーシュランド(cwad8870)コースアウト
第10レースセルゲイ・フィードリッツ(csww3630)コースアウト
第10レースジルヴァ(世界樹旅団)コースアウト

~第11レース~

「虹さん、虹さん。ビィのお願い聞いて。あたしをゴールまで一番で――ぎゃあ!」
「邪魔だーーー!」
 マフ・タークスの尻尾の一撃で、あえなくシェイムレス・ビィはコースアウト。
 スタート直後のことであった。

 東野 楽園はむっすりした表情のまま、黒猫のアニモフを抱いて滑っている。
(モフトピア。あの人と別離した忌まわしい地。こんな所来たくなかったんだけど……)
 けれど楽園はやってきた。
 毒姫がいれば十分、アニモフなんて興味ない……と言いつつ、しがみついて離れないアニモフとともに滑っている。
 楽園は滑りながら、ふと空を見上げた。
 あの日、ナレンシフが飛び去った空に、なにか見えはしないかとでも言うかのように。

「みんな、ちょっと右に寄って~」
 ホワイトガーデンがそう言うと、彼女にしがみついているアニモフたちが移動する。
 それによってバランスを変えて、彼女は巧みにカーブを切り抜けていた。
 その後方ではエドガー・ウォレスが、アニモフにみっしり埋まりながらも順調に滑り降りてきている。彼のセクタン、ビリケンさんが頭の上で指揮者よろしく方向を示していた。
 かれらは楽しむことが第一だったので、あとからきたメルヒオール、次いで鷹遠 律志に追いぬかれても気にした様子はなかった。
 メルヒオールは念動と魔法の小爆発でバランスを取りつつ滑っていた。
 律志はアニモフを連れていないから、気兼ねなく加速してゆく。

「っしゃあ!!」
 1位になったのはマフだった。
 勝利のガッツポーズ。
 2位に着いた楽園は、そのまま、さして興味もなさそうにどこかへ。
 3位がメルヒオール、4位が律志という順位だ。
 律志は、さっきはすまなかったな、と寄ってきたアニモフの頭をなでた。いっしょに滑りたいと言われて断ったアニモフに、彼は律儀に頭を下げたのである。

 その頃――
「すまないが」
 ヴィクトルが言った。
「道に迷ったようなのだが、コースはどちらだろうか……かれら案内を頼んだがよくわからないらしく」
 ヴィクトルと、アニモフの群れが困ったようすで話しかけてきた。
 開始早々にコースアウトして、そのまま道に迷ったらしかった。
「うるさいわね、知らないわよ!!」
 シェイムレス・ビィはキレて怒鳴り返した。

参加レース参加者順位
第11レースマフ・タークス(ccmh5939)1位
第11レース東野 楽園(cwbw1545)2位
第11レースメルヒオール(cadf8794)3位
第11レース鷹遠 律志(ctuh9535)4位
第11レースホワイトガーデン(cxwu6820)5位
第11レースエドガー・ウォレス(cuxp2379)6位
第11レース岩髭 正志(ctdc3863)7位
第11レースフラーダ(csch1176)コースアウト
第11レースヴィクトル(cxrt7901)コースアウト
第11レースシェイムレス・ビィ(世界樹旅団)コースアウト

~第12レース~

『確か道具を使ってはいけないってルールは無かったはずだよなー? 彩野~。ボブスレーで使うアレ描いてくれ! どうせなら一位狙おうぜー!』
 ケロちゃんの、ボブスレーのソリを使うという発案は、そこまではグッドアイデアであった。
「これ4人乗りだよね。私とケロちゃんと……あと二人必要だね……」
 松本彩野が具現化させたボブスレーを前に言った。
『お~い! 誰かオレ達と一緒に滑らねぇかー?』
 そしてケロちゃんがアニモフたちに声をかけたのはあきらかに失策であった。
 わっと殺到したアニモフは何十人いただろう。
 完全に定員オーバーのボブスレーはスタートと同時に信じがたいスピードで一直線に雲の海へと消えていくのだった――。

「ふわもこがもふもふなのです! レースの勝敗よりアニモフさんともふもふするのが優先なのですー」
 シーアールシー ゼロはそう言って、たくさんのアニモフとともに超スローに滑り降りていた。
 その傍らを、ひとりで、とろとろと滑っているのは、世界樹旅団のウォスティ・ベルであった。
「こんにちはなのです。本日はお日柄もよく」
「はい」
「よかったら、ふわもこのお裾分けなのです」
 何人かのアニモフがウォスティのほうへ移動したが、彼は終始、無表情であった。

「わあ、すごいすごい! 虹を滑るなんてすごい!」
 黒葛 小夜はアニモフをぎゅっと抱きしめながら、虹のうえをスライディング。
 滑る前のどきどき・わくわくは、滑りはじめるとさらに高鳴り、彼女の瞳はモフトピアの景色を映してきらきらと輝くのだった。
「えへへ、頑張ろう。お兄ちゃんにいいところ見せなくちゃ」
 ただ楽しんでいるだけはない。なかなか上手にバランスを操り、彼女は虹のスライダーを滑り降りてゆく。
 ジャージ姿の氏家 ミチルがうしろから追いかけてきていた。
 腹ばいになり、背中にアニモフの山をつくっている。
 その次に続くのはローナだ。
「加速よし、カーブ確認」
 曲がるところで、アニモフを一匹ひょいと持ち上げ、重心移動に利用する。
 コントロールは完璧だが、すこし加速が足りなかった。
 結局、このレースはそのままの順位でゴールとなる。

参加レース参加者順位
第12レース黒葛 小夜(cdub3071)1位
第12レース氏家 ミチル(cdte4998)2位
第12レースローナ(cwuv1164)3位
第12レース臣 雀(ctpv5323)4位
第12レースレク・ラヴィーン(cyav1560)5位
第12レースウォスティ・ベル(世界樹旅団)6位
第12レースシーアールシー ゼロ(czzf6499)7位
第12レースルッカ・マリンカ(czmr1692)コースアウト
第12レース小竹 卓也(cnbs6660)コースアウト
第12レース松本 彩野(czpp1907)コースアウト

 こうして、モフトピア競技『レインボウスライダー♪』は終了した。
 モフトピアの太陽が夕暮れの色に変わっていくなか、飛び去るナレンシフにアリッサは手を振る。
 かつてこの地で戦いの刃をまじえた世界樹旅団と、今日は運動会に興じた。このあと、かれらとの関係がどうなっていくのかはまだわからないが……。

(了)

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螺旋特急ロストレイル

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